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2005年12月12日

種子消毒と有機無農薬栽培農産物認定制度の関係への不満

種子消毒というのは、チウラム剤コート処理、キャプタン剤コート処理、などにより、種苗メーカーが、販売する種子の一部の品目に関して、予め化学処理を加えるというものです。この消毒種子は、確かに化学処理ですが、この化学物質はまず、その種子から生産された野菜などには残留しないと考えてよいです。

ところが、農水省の有機/無農薬作物栽培認定ガイドラインでは、「消毒種子を使用した場合その種子から生産された農産物は有機/無農薬作物と認めない。」という規定があります。さらには、「有機農産物生産に関してやむをえず有機の種(未処理の種)が入手できない場合は種子消毒済の種を使用しても有機農産物と認める」一方で、「無農薬栽培農産物に関して無農薬の種(未処理の種)が入手できない場合は、種子消毒済の種を使すれば無農薬栽培と認めない」という特例まで有ります。

つまり、この規定によって、一般的な野菜は、「有機栽培は出来る」が、「無農薬栽培は事実上認定不可能」となっています。なぜなら、農水省の論理である、「無農薬農家は無農薬の種を自家採種で確保すればいい」というはなしは、愚の骨頂だからです。常識的に、一般に販売されてる野菜などの種はF1(ハイブリッド・雑種1代)など、極めて厳正に管理された下で生産された種子です。この生産を経た種子が各種苗会社から供給されて野菜栽培がなされます。F1の種を蒔くと優秀な野菜が出来ます。そして、メンデルの法則で分かるとおり、F1の子孫、つまり農家がその野菜から自家採種した種は、F2となり、分離の法則により一定の植物性質を示さなくなります。この、野菜にバラツキが出る、しかも病気に弱くなるF2以降の植物の種を、野菜農家が使うわけにはいきません。このあたりに、日本で受継がれるタネモノ屋の能力があるわけです。

つまり、おわかりの通り、農家は種苗会社から種を購入するほかにないのに、一部の野菜の種子は必ず会社で化学処理(種子消毒)をうけている。そうすると、無農薬野菜が存在しなくなる。一方で、有機野菜には特例が認められ、生産できる。という不具合が生じるということです。このあたり、実に理不尽であると、野菜農家として言わざるを得ません。

  • by Osamu
  • at 21:37

生産方針

私は基本的には農薬、化学肥料は一切使いません。ただし、例外的に、ナメクジやカタツムリから苗を守るために農薬を使用しており、その場合は販売時にその旨を表示いたします。もっとも、それもウリズン等の一部の作物に限った話であり、ほとんどの作物では苗にも農薬は使用していません。また、ナメクジ用の農薬は化学的に低分子であるため、収穫した作物に残留することはまずありません。

私の圃場は石川県にある河北潟の干拓地です。私自身は農薬は上記例外を除いては使用していませんが、灌漑用水には周辺の他の農地で使われた農薬が含有しています。このため、無農薬有機栽培の表示ができないのが残念です。

  • by Osamu
  • at 21:35

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